『大人は勉強しなくて良い』と思っているのは、たぶん日本だけ。

日本の子供が塾に費やす時間は、他の国と比較してかなり長い傾向にあるわけですが、逆に日本の大人の勉強量はアジアの中で圧倒的ワースト一位であるということは、あまり議論されません。

僕がこのことを意識し始めたのはオーストラリアの専門学校に通い始めた24歳の時です。普通、専門学校といえば日本では18〜21歳くらいが主な対象ですが、僕が通った学校では18〜50歳くらいの幅広い年齢層の人達が当たり前の様に通っていたからです。

海外では何歳になっても学びに対しての意欲を持つ人が沢山いるんだなと、授業初日に思ったのを覚えています。

以降もおおよそ何かしらの目的で毎年海外に行く機会があったのですが、その度に確信を深めるのが、大人が机で教科書を広げ勉強をすることは、どこへ行っても

普通の事
だということ。

以前からネット上では『勉強しない日本人』といった事が言われていますが、実際に現場で彼らの学習意欲を見ると、日本が暗黒時代を迎えていることの妥当性をとてもリアルに感じることができます。

当然、この話を腑に落とすには実際に現地で見てくることが一番簡単なわけですから、僕は『絶対に一度は海外に出て外を見て来た方がいい』と、友人や関わりのある子供達にも伝えていますが、

誰でもすぐに見に行けるものでも無い事はわかるので、

今回はお隣韓国で短い動画を撮って来ました。

先日、知り合いの全くいない国で10日間くらい集中的に勉強しようと韓国に行って来他のですが、その時勉強に利用したカフェの様子です。

滞在先のホテルからの最寄りカフェを2つ撮影して来たのですが、動画のカフェだけで無く、どこへ行っても80〜100%の人が勉強や仕事、何かしらの生産性ある活動にその場を利用しています。

ただの暇つぶしに来てる人を見つけるのは、困難なくらいです。

もちろん、現在、韓国経済の調子は非常に悪い傾向にあるのも、深い関わりがあると思います(と言っても一人当たりのgdpはもはや日本より上)。しかし、国民一人一人に確かな危機感があり実際に行動しているというところに、明らかな日本との違いを感じます。

さらに、日本に来たことがある韓国人は、日本の街を歩いて『平和ボケしている』という感想を持ったそうです。今思えば、街中の景色にこれだけの差があれば、『そりゃあそう見えるだろうな』と深々と頷かざるを得ない訳ですが、、

ちなみに、近年の韓国経済は絶望的と言われて久しいですが、一人当たりのGDPは右肩上がりを続け、今では日本を抜いてしまった訳です。

これは僕も最近気がついたのですが、日本は非常に短期間の間に差を詰められ追い抜かれたれていたのですね、、僕らが大学を出た2010年ごろなんてまだ圧倒的に日本の方が上だったという、、

そんな勢いであっさりと追い抜かれてしまった現在の日本ですが、さらには国民一人一人の危機感、意識の違いにこうも差があれば、この先日本が再び浮上する可能性は極めて低いのではないでしょうか。

勉強しない大人が子の不勉強を叱る日本

この現実を踏まえれば、僕らは子供達の勉強を気にするばかりでは無く、それ以上にまず自分達が勉強する習慣を身につけることが重要である事に気がつくと思うのですが、

日本では、『勉強は子供がするもの』という認識が非常に根深い。

勉強しない奴が他人の不勉強を叱る?

普通に大人同士の関係なら、それがおかしな事である事は誰でも気がつくはずですが、『大人は勉強しないのが普通』という常識が共有された本国では、そこに違和感が生まれないのも仕方のない事なのかもしれません。

でも、そのせいで自分達が次々と他国に追い抜かれている事実があるなら、その共有された認識に問いを立てていく必要があると思ってます。

子は親の鏡、だったらなおさら

『子は親の鏡』という言葉があるように、様々な研究で子供の行動には親が取る行動が多分に反映されるという事がわかってきています。

であれば、なおさら子供に勉強して欲しいなら、まず大人達が勉強する習慣を持つことが手っ取り早いはずです。子供だけで無く、お互いにスキルアップできるというメリットもあります。

だから、僕は子供達と時間を共有する際にも、彼らのお世話をするよりも、まず自分自身の振る舞いに集中する様にしています。そうすることで、時には子供達に出来る何かを見過ごしてしまうシーンもあるかもしれません。

でも、長い目で見れば結局それが子供達に、いやお互いに一番良い結果をもたらすのだと、CCF創設以来7年間、ずっと変わらず思っています。